ロマン派講座

この5,6月は週末が学会でつぶれる。先週末も学会関係の「ロマン派講座」に行く。勉強になるのはいいのだが、土曜日がなくなるのは結構辛い。土曜日にたまった仕事(外の仕事と家事との両方)が出来なくなってしまうのが辛い。

この「イギリスロマン派講座」というのは、一般の人向けに有名な詩を解説する講座である。論文発表ではないので、聞きやすい。論文発表だと自分のよく知っている作者ならいいが、あまり知らないと話しについて行くのが大変だが、一般向けなので、背景もじっくり説明があるし、基本的には詩も一行一行英文を読んで意味を取っていくという感じなので、聞きやすいわけだ。

講師はたいていその作者(詩人)の専門家でその作者(詩人)への愛に溢れている。

今回、講座の内の一つでパーシー・シェリーの詩を聞いたが、やはりこの詩人の恋愛観?にはとても不思議なものがある。妻のいる男からこんな詩を送られたらその女性(この人も夫持ち)はどう思っただろうと首をひねらざるをえない感じの詩なのだ。(しかも2世帯同居状態で夫同士も友人)もし私だったら「甘えてんじゃないよ!」と往復ビンタぐらいしてしまいそうだ。そばにいたらあまりに天然で、それはそれでその存在と考え方を許してしまうのかもしれない。(きっと、天才とか芸術家って人はそういう人たちなのだろう。メアリー(パーシーの妻)もきっと夫の詩の才能とそのに惚れてるんだろうし)

Famous Authors: Percy Bysshe Shelley (Dol)

という感じで、読んだ詩The Serpent is Shut out from Paradiseというのは、結論まで読むと、???となってしまう詩だったが、途中の落ち込んでいる状態の楽園から追い出されてしまった蛇としての自分という状態を歌った箇所はいい。

Of hatred I am proud, ---with scorn content;
Indifference, which once hurt me, now is grown
Itself indifferent.
But not to speak of love, Pity alone
Can break a spirit already more than bent.
The miserable one
Turns the mind's poison into food;
Its medicine is tears, its evil, good.(9-16)