ゴールドベルグ変奏曲

グレン・グールド演奏のゴールドベルグ変奏曲のDVDを見た(聴いた)。
J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲
J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲


音楽系の学校で教えていてうれしいのは、教師として図書館に購入依頼を出せること。普通の大学ならあまり入れてくれなさそうなこいうDVDを快く購入してくれるのはうれしい限りだ。

大学図書館でCDや楽譜も借りられるのも教師の特権。もともとこのグールドのゴールドベルグ変奏曲のCD版は55年版も,81年版も図書館にあったが、映像があった方が教室的には生きるので、購入依頼を出してそれが届いたのだ。

CD版(下記のメモリアルエディション)でもどうして再録したのかとか、グールドが答えているのが収録されているのだが、映像を見たかった。演奏に先立ちグールドがどうして再録したのかというのを答えている。英語の勉強という観点からは、残念ながら英語字幕がなく、日本語字幕だけなので、教材として使いにくい。
グールドの英語は聞き取りにくくはないが、私の好きな性質の声ではないのが残念。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-
バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-
声だけならこの三枚組のメモリアルエディションにもティム・ペイジによるロング・インタビューが録音されており、聴くことが出来る。日本版はこのインタビューの全訳がライナーノーツに収録されているのだが、残念ながら英語本文はない。これも教材にするなら自分で書き取らなきゃ行けないので、つらい。このインタビューは最初にグールドがふざけたキャラクターに扮して話しており、グールドの独特のユーモアに脱力する。この部分はいただけないが、それ以外はグールド自身が55年版と81年版の違いについて実際に一部を演奏しながら語っておりこの部分は聴いていておもしろい。

そういう意味では、DVDの方のインタビューはそれほどおもしろくないが、演奏の映像はさすがにすごい。音を聞いていても彼の演奏の緻密さと正確性は分かるが、指の動きなどを実際に映像で見られることはすごいことだ。