英語漬けの効能2

英国での国際学会参加で、まったく英語漬けの日々を1週間送った。
やはり、英語漬けという環境がもたらす成果は大きい。

学会全日程2週間の所、前半一週間だけの参加となったが、私にはそれでも充分刺激的だった。テロに脅え、敏感になっているロンドンとは違い、学会が開催された田舎の村は、とても平和で、羊の声がのどか。

前回書いたように、朝7時から夜9時半頃まで、プログラム満載なので、まさしく英語漬けになれる。しかも、主催者側の配慮として、各地の人々との交流というのがあるらしく、グループ内の人々の宿泊場所がわざと別々の所にしてあるのだ。

宿泊先は現地のB&B。といっても本当の田舎の個人宅のB&Bではなく、小ホテルである。そのホテルの手配は、主催者が行い、宿泊代、会議参加費、昼食、夕食、遠足、などまですべて会費に入っている。どのホテルに泊まっているかで、結構状況が変わってくる。ヨーロッパタイプのホテルは、部屋の設備が様々なので、同じホテルに泊まっていても、この部屋にはバスタブがあるが、こっちはシャワーだけ、とか差がつく。これもすべて運ということになる。

今回、私の指導教官が講師として参加し、ゼミの先輩2人が論文発表、私が聞きに、とうちのゼミで総勢4名参加。それ以外に日本人は3名。しかし(もともと狭い業界なので)すべてすでに知っている方々であった。

ホテルは3カ所に分かれており、私の泊まった所は私一人のみ。
(宿泊したB&B)

朝の一時間の散歩から、始まるが、そこでもただ歩くわけではなく、当然おしゃべりしながら歩くので、英語を話さなくてはならない。その後の朝食は各自ホテルの朝食を取るわけだが、当然みんなでしゃべりながら。

実は、講義などより、このような何気ない会話の方が大変だ。
講義や論文は内容は難しいが、きちんと組み立てられ、用意されている文だけに、文構造は崩れておらず、発話内容も限定されるため、内容が把握しやすい。それに比べて一般会話はだめだ。

特に、アメリカ人学生との話に困った。慣用句なのか、省略なのか、全然何を言っているか分からない時が多々ある。特に難しい話をしてるわけではなく、世間話しかしてないはずなのに、うまく聞き取れない。


あー。もっと英語勉強しなきゃ。

と、またまた実感した。

論文発表の方でも、難しいのは質疑応答のやりとりに付いていくこと。自分が論文を読む立場だったら、と想像するとぞっとする。しかし、講義や論文を聞いていると、以外とオーソドックスな考え方をしている人が多いというのを実感し、少し安心する。日頃注目された論文などを読んでいると、かなり、とんがった、というか偏った読み方をしているものも多かったので、今回そういう論文が多いのかと思っていたが、そんなことは無かった。

しかし、今回私のやっている詩人についての発表が少なかったのが、残念。