ナニー・マクフィーの魔法のステッキ

ナニー・マクフィーの魔法のステッキナニー・マクフィーの魔法のステッキ

メイド物をいろいろ探っているときに見た映画。
コリン・ファースが7人の子供のお父さんで、お母さんは一年前に死んでしまったという設定。お母さんの親戚が貴族でこの家庭を支援しているので結構なお屋敷にコック一人とメイドを一人雇って暮らしていける。

子供達はいたずら好きで今までに何人ものナニーを追い出している。そこにやってくるのが魔法のステッキを持ったナニー・マクフィー。という結構ありきたりの設定、展開の話。

実はこれは、姪っ子達と最初一緒に見た。ので、当然音声は日本語吹き替え。

英語好きな私は、この設定展開では、きっといろんな階級のあからさまな違いが発音に現れているだろうと、思い今回英語で見直したのだ。何しろ出てくる人物が全部典型的な人物設定になっているのだ。

葬儀屋に勤めているお父さん(親戚に貴族がいると言うことはupper-middleであろう)
赤ら顔の料理人(アイルランドっぽい)
文字を習ったばかりのメイド(スカラリーメイドと自分で言っていたが、一人しかいないんだから雑用女中であろう)この二人は労働者階級。
死んだ妻の親戚の貴族
お父さんが結婚する直前まで行った成金の女性(いかにも成金という感じの下品なドレスで、あからさまに貴族のおばさまにこびを売る)

という登場人物なのだ。

所が、思ったより訛りが聞けなかった。
この中で一番変身するのはメイドの女の子。彼女はこの家の娘と偽って(子供達はだれもお父さんのそばを離れたくなかったので)教育を受けるために貴族のおばさんの家に養女に行ったのだ。確かに最後に綺麗なドレスを着てパラソルを持って現れる彼女は話し方もきちんとしており、いかにもという感じであるが、最初も別にたいしてなまってなかったのだ。

このメイドを演じているのは実は「ゴスフォード・パーク」でトレンサム伯爵夫人の小間使いメアリーを演じていた女優。あの中ではものすごいアイルランド訛りをしている。あれぐらい出来るんだから、それぐらいの差を見せればいいのに、と思った。

やっぱり、子供向けのファンタジーだからだれもが聞き取りやすい英語で話す必要があったのか?
英語マニアとしてはちょっと残念。